「はは....違うけど....いや、誰なんだろーなーって思って。」
「な、なんだぁ〜!良かった!つい勢いで言っちゃったから被ったのかと思ったじゃん!
渡井先輩ってサッカー部のエースで県体でも最注目される程凄いんだよ!イケメンだし〜優しいんだぁ〜。
この前廊下でコケそうになったら身体を支えてくれて〜...あぁ〜カッコイイな〜。もう速攻連絡先交換したし!!」
「え!?早くない?コケそうになっただけで?」
「恋に早いもなにもないって!私....運命感じちゃったなぁ〜。」
今、真帆は聞いている立場だから気付いていなかったが、真帆も晶子と殆ど同じ感じだった。
「ねぇねぇ!真帆が好きな人って誰?もう隠さないでいいじゃん!!教えてよぉ〜。」
晶子の願いに真帆は断りきれなく、少し恥ずかし目に発表する。
「...部長の悠雅...先輩。」
「え?悠雅先輩って...あの行方不明の人の....」
「...うん。私、その人追いかけて部活に入ったんだけどさ、千紗先輩みたいな存在いるとは思わなくて...最初はどうやって落としてやろうかと思ってた。
だけど、話している内に本当にいい人で、この二人ならいいかもって思ってたんだよね。
...だけど、千紗先輩居なくなって、本当に複雑だった。だから...ついボーッとしたりしちゃって...」



