花瓶─狂気の恋─



「そう。悠雅君を誑かした大罪人。そんな人物を落とすだけで罪滅ぼし?それで満足出来ると思ってる?」


....確かにあいつがあれ以上に...苦痛に顔を歪めて泣き叫んだら...絶対に気分がいい。そういえばあの時、声も掠れてて少しガッカリしたような...


「私は知っているわよ?あなたが満足するような"殺し方"。それもバレないようにね。

後、私の事をサイコパスって言ったけど、それはまぁ合ってるかな?」


「は?」


「私自身はハッキリとは分からないわ。でも、私の考えているサイコパスの定義では真帆。あなたが適している。だから私は声を掛けたのよ。」


真帆は熱が身体の奥から湧き上がり、表情をみるみる険しくしていく。


「ふざけないで!私がサイコパス?有り得ない!!あいつは死んで当然!私は他の人に、悠雅先輩のために殺しただけ!あんたみたいな自己満足のために行動してる訳じゃない!!
もう気分が悪い!帰る!!」


真帆はカバンを持って勢いよく立ち上がり、雫に背中を向け歩き始めた。

だが、雫はあくまでも冷静に真帆に声を掛ける。


「ねぇ真帆。最後に一つだけいいかしら?忠告みたいなものよ。」


その冷静な声と言葉に真帆は身体を止めた。