真帆は黙り込んでしまう。想像したからだ。
...もういないとは思うけど、もしあいつみたいなやつが何人も立ち塞がったら....正気でいられる自信が無い。
「かといって「何もするな」って言っても聞くはずもないのは分かってる。なら、出来ることはただ一つ。あなたの心のケアよ。」
「心のケア?」
「そう。それもゲームとか映画、趣味に集中するとかそんなのではなくてもっとスカッとする事。」
「バッティングセンターとか汗をかくこと?」
「違うわよ。そんないつでもできそうな事じゃない。憎い相手の"殺し方"を工夫するだけでいいの。」
その一言を聞いた瞬間、二人の空間は凍り付く。真帆は瞬間的に顔が固まった。
「どんな物語でも自分が気に食わないと思ったキャラが最悪の結末を迎えたり、殴られる姿はスカッとするわよね?それと変わらないのよ?」
「本当に意味分からない。聞いて損したよ。あんたみたいな異常者、サイコパスに付き合った私が馬鹿だった。」
「ふふふ....ねぇ真帆。もし、千紗があれ以上に苦しんで死んだら...どう?」
真帆はその言葉で動きがピタリと止まる。何か核心的な所を突かれたように。
「あ、あいつが?」



