「ええ。本にも書いてあるペンネームは"谷口 エイ"って名前だけど、本名は三神 雫っていうの。あっ、この本名っての誰にも言わないでもらえる?あなたと対等な関係でいたいから特別に言ったんだからね。」
信じられなかった。自分の目の前にいる人物は有名な小説家。ネットでも顔や姿も公開されてなく確証はないが、この自信や話し方からして、嘘をついているとは思えなかった。
「....で?そんなお偉いな小説家さんが私に何の用?私の恋でも応援してくれるの?」
「えぇその通りよ。」
「は?」
「正確には違うけどね。私はあなたのことを知りたいの。ただそれだけ。あなたの恋がどう発展していくのか、それを知りたいの。あなたが望むなら手助けもするし、嫌なら眺めているだけでいいわ。」
「それだけ?本当に?」
「えぇ。話をまとめると私のメリットはあなたの体験談を聞くことが出来る。そしてあなたのメリットは証拠を隠蔽してくれると共に、恋の応援や手助けをしてくれる。ちょっと自分の事を話すだけで。
手を引く理由はないと思うけど、どうかしら?」
真帆にとっては最高の話だ。自分の体験談を言えば証拠も消してくれる、手助けもしてくれる。真帆にとってのデメリットは存在しなかった。



