千紗が姿を消し、警察の捜査が始まって四日目。未だに千紗は発見されてなかった。

真帆は千紗を崖から落として家に帰ると、約束の時間から一時間程時間を開けて千紗の家に連絡、不安になった母親は近所の人と探して回ったが見つからない。
ようやく警察が動き出し、近所の人達の事情聴取が入った。真帆も例外では無かった。

それからの発展は真帆に殴られたムツが発見されたことだけだった。発見時のムツは酷く怯えていて、近寄ってくる警官や顔見知りの近所の人、家族にまで吠えた。
まるで孤立したがっているよう、自分が建てた忠誠心が崩れ孤独に生きたいと思っているのかもしれない。

千紗がいなくなって、学校は二日間休校になった。そして四日目にして火曜日の今日に学校へ登校するよう連絡が来た。

真帆はどことなくソワソワしていた。悠雅がどんな顔になっているのか。
泣きじゃくるのか、酷く落ち込むのか、もしかしたら学校に来ないで一人立てこもってるのか、もしかしたら必死になって探しているのかもしれない。

千紗の為にというワードがムッとするが、真帆はもし自分が消えてしまった時に、悠雅が自分の為にそんな顔、行動をしてくれると思うと嬉しくなった。


あぁ...私の先輩。私が....あなたの心を癒します。あなたは私と居なきゃダメなんです。...私とじゃなきゃいけないんですよ?