「んなの知らないわよ!!私は捕まるわけにはいかない!!先輩と離れ離れなんて死んでも嫌ッ!!!先輩とは私は結ばれる....結ばれる運命なんだァァァァァァァ!!!!」


ここで女性は真帆は冗談を言っていないと悟った。


この子...本気だわ。この子の先輩の為なら四肢がもげても構わないと思っている覚悟....
...やっぱりね。


「.......合格だわ。」


「は?」


女性は真帆の両手を離した。真帆はすぐに女性から離れて、距離を置いて向き合った。
女性のとった行動、言葉が訳もわからず、頭が混乱していた。
女性は真帆から取り上げたカッターを見つめ、刃をしまってポケットの中へ入れた。


「大丈夫よ、私はあなたの味方。ここで起きた事、さっき撮った写真は他言無用だしあなたに不利益を起こすような事はしないわ。」


「ど、どういう事!?じゃああんたの目的はなに!?何がしたいの!?」


「それはまた後日話すわ。この日にこの場所へ来て。」


そう言うと女性はその場で栞にペンで書き、真帆に渡した。


「し、信じられるわけないじゃん!!その間に通報したりカマかけたりするんでしょ?」


「そんなのするんだったら態々手を離さないし、押さえつけたら名前や住所を聞くとか、仲間を電話で呼んでるわよ。」