狂喜乱舞、真帆は千紗の死体を見てはしゃいで喜んだ。もう自分はなんでも出来る、こなせるた錯覚してしまいそうな歓喜。
だが、その歓喜はある小さい一つの音で幕を閉じたのだった。
カシャッ...
シャッター音が真帆の背後で聞こえる。とても小さい、静かなシャッター音。だが、真帆にとっては爆発が起きたような衝撃、汗がブワッと溢れる。
真帆は目を見開きながらゆっくりと振り返る。
そこには髪の長い女性がデジタルカメラを両手で持って立っていた。身長が高くてスリム、足も憧れるような長さ、言わいるモデル体型の女性。その女性はまるで美術館を見に来たような冷静さと関心さを出していた。
だが、真帆はそんな事は一切頭に入らなかった。真帆の頭の中には"見られてしまった"ということだけだ。
その女性が写真を撮ったのは証拠のため、警察官?マスコミ?そんなことを頭の中でよぎりながら、真帆はポケットから大きいカッターを取り出す。
誰かは知らないけど、見られたからには殺すしかない。折角計画が成功したのに!!
真帆はカッターを向けながら、その女性に突っ込んでいった。
女性は向かってこられているのにも関わらず、棒立ちで口パクで「うわ」と動かした。



