それじゃあ先輩が変わるしかないんです。私は先輩が男だろうが女だろうが関係なく好きなんです。
でも生憎、性転換できるほどお金は持っていないので、この憎い物を潰して先輩には女の子になってもらいます♡」
捏ねくり回すのを止め、少し力を入れて金槌を押し込む。悠雅は痛みに顔を顰め、真帆の言ったこれから起こる儀式に無謀さを改めて理解する。
「む、無理に決まってるだろ!死ぬに決まってる!」
「晶子もそんなこと言ってました。でも、私はそうは思わない。雫が言うには愛は全ての物事に対抗出来るんですって。悠雅先輩は死んでしまったら好きな人と離れ離れになる、耐えきれないですよね?なので死ぬ気で我慢する。だから死ぬことはないんです。
だから先輩...私の為にもう少しだけ頑張って下さいね。」
「ふざけるな!そんなの限度があるだろ!雫さん!こいつを止めて!」
悠雅は死を望んでいた。真帆に屈するくらいな死んでやると決意していた。
だがそれ以上にこれから起こりうる激痛が走る儀式が恐ろしくてたまらなかった。
必死に助けを求める悠雅だが、雫は残念そうな表情になり静かに首を横へ振った。
悠雅は静かに涙を流した。もうどうすることも出来ない、変えられない運命。



