「う〜ん。それじゃあ晶子と同じ説明しないといけないですかね?でも面倒なので一言で済ませますね。えぇ殺しましたよ?」


悠雅は真帆を恨めしそうに睨んだ。自分の好きだった人、大事な親友、周りの人間を巻き込んでいく憎き対象に真帆はなっていた。
だが、今の真帆にとってはそれすらご褒美。睨みつけられると心臓が締め付けられた。


「ふさげるな....命をなんだと思ってるんだ!」


「晶子と全く同じ反応なんですね。別の反応はないんですか〜?」


「あるわけないだろ!君はもうイカれた女!異常者なんだ!」


「異常者ですか...私としては普通の行いですけど...じゃあ先輩はいつから私がまともだと思ってました?」


真帆はスマホを取り出し、ある音声を流した。その音声からは砂嵐が少し混じっているが男の声が聞こえてきた。


『はぁ〜、真帆ちゃんなんか僕のこと避けてるなぁ...何か気に触ることしちゃったかな...でも結構迷惑かけてきたからそれが原因かな....』


「は?そ、それって」


「先輩の声ですよ〜。前にあげたお守り、あれって中身盗聴器なんですよ?夜に先輩の家の裏手に行って音が拾える所でスマホで録音!お陰で一日の学校生活を送るのに必要なエネルギー補充させてもらってます!
でも夜中は聞かないようにしてるんです。だって興奮して寝れませんから〜。」