真帆が自首をしてくれなかったら悠雅と泰河で取り押さえる作戦、その二人がいない上に大人の女性もいる。晶子は運動があまり得意ではなく、人を二人倒して眠らされた二人を助けるなとど不可能に近かった。
とは言っても、眠らされた二人を置いて逃げる選択肢もなかった。二人は自分の巻き込まれ、そして泰河とは付き合ってる関係、逃げ出したくても逃げ出せない。
晶子が迷っていると、いつの間にか後ろへ回り込んでいた真帆に薬品漬けのハンカチを口元へ押さえつけられた。
鼻が折れそうな薬品臭が鼻から入っていき、脳を刺激する。
消えそうな意識を何とか保とうと暴れるが、ハンカチは口元から離れなかった。
「安心して晶子、大丈夫だから。一旦寝ててね?」
全身の力がスっと抜けて、手足が動かせなくなってしまった。瞼の力も無くなり、ゆっくりと降りてくる。頭では閉じてはいけないと思っていても、身体は言うことを聞かずに完全に閉じてしまった。
瞼が閉じると、晶子の意識もすぐに消えてしまった。



