晶子は怯えながら悠雅を取り押さえた人物に問いかける。その人物は二人に向かって笑みを浮かべると、真帆も返事をするかのように口角を上げた。
「雫だったのか〜。よく泰河先輩を見つけられたね。」
「本当に驚いたわ。晶子ちゃんだけかと思ってたら男子生徒が二人もいるんですもの。」
「あ、貴女誰ですか!?悠雅先輩と泰河君に何をしたの!?」
身体を震わせながら今ある勇気を振り絞って晶子は雫を睨んだ。
雫は悠雅を寝かせると、ハンカチをしまって手袋を取って握手を求めた。
「こんちには丹沢 晶子さん。私は三神 雫っていうの。安心してちょうだい、二人には少し眠ってもらってるだけだわ。」
「な、なんでそんな事...二人が何したっていうの!....まさか、貴女が真帆に」
「えぇ。真帆の協力者よ。貴女が真帆に協力せずに反抗しようとしたら、捕まえる手筈で隠れてたの。まさか仕事を増やされるとは思ってもいなかったけど....バレるかもしれない緊張感を久しぶりに感じることが出来て楽しかったわ。」
晶子は雫の手を見ることしか出来なかった。自分がこれから何をすればいいのか、明確な目的を見失っていた。



