雫はまるで態度がデカい記者のような感じだった。今から殺されると思っていた桃は、口をポカーンとしていた。
「こんにちは。矢内 桃さん。私は三神 雫っていうの。谷口エイってペンネームで小説書かせてもらってるわ。」
「谷口エイって....あの有名小説家の?」
「あ、知ってくれてるのね。ありがとう。
じゃあ時間が押してるようだし、そろそろ取材を始めさせて貰うわ。」
取材?何の?こんな状況で?意味がわからない、
桃の頭の中では疑問しか浮かばなかった。こんな状況で助けるわけでもなく、危害を加えるわけでもなく、まさかの取材。
呆気に取られていた桃だが、それをお構い無しに雫は取材を始めた。
「悠雅君、彼の事いつ好きになったの?」
「...え?」
「ほら、早く言ってよ。時間が押してるって言ったわよね?ぱっぱと答えて頂戴。」
まるで日常会話のような口調で桃は戸惑う。目的が全く見えず、桃は聞かれたことを答えるしかなかった。
「....部活で声をかけられたの。何となく入った写真部で地味に活動しようとした時、先輩が優しく声をかけてくれて...」
「そうなの....一目惚れね。真帆と同じケースか....
脅しを使って好きな男に近寄る女を排除しようとしたのはいつから?」



