ニヤニヤと不敵な笑顔を浮かべる真帆、桃はその笑顔の意味に大体予想がついていた。
バレてる!やっぱりあの時顔を見られてる!
桃はすぐに後ろを向いて止まっていた足を動かした。来たばかりの忌々しい山道へ逃げ込もうとするが、雫が現れて行く手を塞いだ。
桃は当然面識すらない女性が現れて混乱する。思考が上手くまとまらず、慌てていると背後から拍手が聞こえてきた。
「矢内さん。何ですかその格好。学校とは全然イメージ違いますね〜。まぁそりゃあそうですよね?好きな人から呼び出されたらイメチェンしたくなりますよね?分かりますよ。その気持ち。」
「か、神崎さん!何ですか!?貴女がここに呼び出したんですか!?それにこの人は!?」
慌てる桃の問いに真帆はうるさそうに耳元を指で塞いだ。その余裕のある態度に桃は段々と怒りが溜まってくる。
「うるさいなぁ〜一気に言わないでよ〜。
じゃあまず一つ目だけど...ここに呼び出したなんて決まってるじゃん。私を刺してくれたお礼をするためだよ。」
「やっぱり....覚えてたんですね!あれも全部演技!」
「そ!どうだった?私の演技。見抜けなかったでしょ〜。将来女優狙ってもいいかもね〜。あの麻紀だけじゃなく世界中の人を騙せるんだからいい線いってると思わない?」



