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日が落ちてきて辺りが夕日に照らされる。オレンジ色に変化する木々や土を、桃は息を荒らしながら歩いていた。
とても山道を歩くような格好ではなく、靴もデザインを意識したがために、靴擦れを起こして痛みが伴う。
純白のワンピースに土埃が付き、舌打ちをしながら叩き落とした。
山の臭いが服や肌に付いたと思い、バックから香水を取り出して定期的にかけた。
それにしても何でこんな山奥で....もしかして、そんなに重要な話じゃないのかな?でも....それでも嬉しいんだけど....
嫌気がさす山道だが、そう考えると自然と気にしなくなった。ニヤニヤしながら歩いているとようやく目的地へ付いた。少し大きな場所に出て、一人の人物が奥の木を背にして立っていた。
「あ、悠雅先輩〜!」
桃は靴擦れの痛みを我慢しながら、悠雅と思いし人物の所まで走った。だが、その足は自然と止まり笑顔が消え去った。さっきまで高まっていた気持ちが一気に冷めていく。
桃を待っていたのは真帆だった。スマホを片手に退屈そうに待っていたが、桃が来るなり笑顔に変わった。
「矢内さん、こんにちは。よく来てくれましたね。まぁ、来て当然ですけどね〜。」



