花瓶─狂気の恋─


「悠雅先輩が私に手紙!?嬉しい...それにこの内容って....もしかして!もしかすると!!」


桃は急いで家に入り、すぐに着替えた。いつか悠雅と出掛けるのを夢に見て買っておいた新品の服、まさか着る時が来るとは思ってもいなかったため夢のようだった。


本来、悠雅の周りにいる害虫は麻紀だけではなく、他に数名いたのだ。だが、真帆に突っかかってきたのは麻紀だけなのは理由があった。
それは桃が裏で暗躍していたからなのだ。邪魔な女の秘密を握り、脅しで排除していた。
麻紀のイジメもとっくに気が付いていたが、真帆の排除にも繋がるため黙っていた。

そしてそんな自分の苦労が報われると思うと更に気持ちが舞いあがる。悠雅に告白されるのが目に浮かぶ。そこから二人は抱き合い、熱いキスを交わす。

"そうなるかもしれない"という考えが次第に"そうなるはず"と変わっていき、桃は隅々まで完璧に仕上げた。


桃は親には何も言わずに飛び出して、急いで"東崖山"へ向かった。
天国と信じていた場所が地獄とは知らずに。