真帆は笑顔で手を振ると、走って生徒玄関を後にした。真帆の背中が校門から消えると、桃はクスクスと笑った。
良かった〜。馬鹿で助かったぁ〜。やっぱり神様は悠雅先輩と付き合うのは私って言ってくれてる!運が味方してくれてるんだ!
桃は地味な子というイメージを付けられてるのは承知しているし納得している。そんな桃だが、今回ばかりは鼻歌を歌いながらスキップして下校した。
普通に歩いて家までは三十分はかかる道のりだが、体感で十分程で着く程に桃は幸福感で満ちていた。
家のドアに手をかけた時、横のポストに一通の手紙が入っていることに気が付いた。
手紙を取って表面を見てみると、そこには「桃さんへ」とだけ書いてあった。
「私宛て?一体誰が....」
桃はその場で手紙を開封してみると、一枚の紙に文章が書かれていた。
『突然の手紙でごめん。本当は直接に伝えた方がいいと思ったんだけど、手紙にしてみました。いつも、君が僕の事を見ていることは気が付いてたんだ。その件で少し君と話がしたい。この手紙を持って"東崖寺"から行ける"東崖山"の山道の先まで来て欲しい。 悠雅』
「え!?悠雅先輩!!?」
桃は目を見開いて驚く。悠雅からの手紙、そして内容に桃は嬉しさを隠しきれなかった。



