晶子は真帆に話しているというより独り言に近かった。
あの晶子がフラれたとなると、少し怖くなるが真帆は自分に言い聞かせた。
大丈夫。私なら大丈夫。だって今まで何にも得られなかった私の人生、その転換期が今。失敗することなんて有り得ない。
何度も何度も刻印になるくらいまで真帆は言い聞かせていると、気が付いたらもう放課後。部活動の時間がやってきた。
待望の時間、悠雅と会える時間がやってきたのだった。
帰りの会を終えると、一年生はそれぞれの部活動の指定教室へ向かわされた。部の改めての説明と歓迎会のためだった。
晶子は陸上部のため、真帆は一人でその教室まで向かった。教室内に入ると、部活の顧問なのか先生が手前の席に座っていて、指定の席に座るよう指示された。
もう既に真帆以外には5人の女子生徒が座っていた。どれも入学式にチラッと見えた顔、一年生だった。
だが、その五人は黙って座っていた。友達と一緒に来たという人はいないのだろう。
真帆は前の方の席に座ると、時計を見ながらボーッと待っていた。
十分後、教室のドアが開くとそこには悠雅が立っていた。
真帆はオリエンテーションの時の無限サイクルにまたまた突入した。



