花瓶─狂気の恋─

幼馴染の千紗さんの事があるから尚更傷は深い。」


真帆はフーっと溜め息を吐いてベットに横たわる。文句がありすぎて正直通話すら疲れていた。


「そんなんじゃあ悠雅先輩更に落ち込むじゃん。あんたは私の邪魔をしたいの?」


「いいえ、違うわ。イジメが発覚したら、悠雅君は貴女と一度話がしたいと思う筈。自分の事を責めて責めて....突き放されたのなら、自分の事を気遣ったと勘違いするかもね。
精神が一気に弱まっているところに、貴女の優しい言葉が加わると、彼は救われる。こんなダメな自分をこれ程までに想ってくれている。感謝すら覚える筈よ。」


さっきまでの退屈感は一気に消し飛んだ。真帆は電話に食いつくように集中する。


「か、感謝?」


「そうよ。こんなダメ人間をこんなにも愛してくれてありがとうって。
人間の信頼関係で真に求められる所は自分の弱い所をどれだけ支え、共有してくれるかによる。それに応じて関係性は深くなる。
それを利用する手法よ。気に入ったかしら?」


雫が自信ありそうに言ったのも真帆は納得した。これの方が効果がある、自分が辛くなるが背に腹はかえられない。
そうして真帆は雫の案を飲み込んで実際に行動してみせた。