「ねぇ....お願い。出して。いじめたのは悪かったから...謝るから....ね?」
麻紀は真帆の行動を復讐によるものだと思い、不本意ながらも下手で出た。だが、真帆の目的は当然違う。
「麻紀先輩....千紗先輩ってなんで死んだんでしょうね?」
「は?何言ってんの?今はそんなのどうでもいいでしょ?早く出してよお願い!」
「千紗先輩...台風のあの日、突き落とされたんです。地面にグチャっと....まるでトマトみたいに。虫の息のまま、落とした人に助けを求めていたそうですよ?」
急な話に頭がついていかなかったが、数秒経ってからようやく理解する。悠雅の幼馴染、千紗を殺したのは真帆だと。そしてその殺人者にイジメをしてしまったのだと。
麻紀は急激に青ざめ、このままではマズいと脳が全力で指示していた。
「ね、ねぇ真帆?本当にごめんなさい!千紗がいなくなって調子乗っちゃったの!悠雅先さんにはもう手出ししないし、転校する!二度と関わりを持たないからどうか許して!本当に!本当にごめんなさい!!」
麻紀は扉の前で精一杯の土下座を見せた。それを見て真帆は、哀れんだ目を向けた直後笑い始めた。
「きゃはははは!許す許さないの問題じゃないんですよ。これは私の心のケア、あなたのしょうもないイジメに耐え抜いたご褒美なんだから。」



