薄暗い部屋のベットに真帆は横になって天井を見つめていた。帰ってきてすぐなので制服のままだし、鞄は適当に投げ捨ててあった。
真帆はボーッとしながら胸にそっと手を添えた。
今日、悠雅とぶつかってからおかしくなっている自分に酷く混乱していた。
ぶつかって強く当たったのは肩だけなのに、なんで私は情緒不安定なの?気持ちがモヤモヤする。悠雅先輩のことが忘れられない。
ぶつかった男子なんて悠雅先輩が初めてじゃない。なのに....どうして?
何度頭の中で考えても疑問しか出てこない。こんなにも気分が晴れないのは、生まれて初めての経験だった真帆は正直怖かった。
だが、妙な安心感もある。
真帆は頭がパンクするまで考えたが、何も得られなかった。横に置いてある携帯へ逃げるように手を伸ばして電源を入れた。
そして手馴れた操作で自分の症状について検索をかけた。
だが、どれをとっても違う。症状は同じなのだが、ぶつかる事が原因でなるとはどれも書いてない。
そこでふと気付く。
いや...まさかね。何にもハマらなかった私がよりによってそんな事....
真帆は別のワードで検索をかけた。すると、どれもこれも当たっていて、それは確率が低いが、ぶつかった時でも生じることが分かった。



