この男子生徒を見ていると頭がぼーっとして、彼に取り込まれていくような感じになる。顔が熱くなり、胸がドキドキと鼓動を打つ。こんな経験は初めてだった。
真帆は結局溢れる気持ちを抑えられず、無言で頷いた。
それを見て男子生徒は一気に笑顔になり、今にも飛び跳ねて喜びそうだった。実際、少しだが飛び跳ねている。
「え!?本当に!?やった!ありがとう本当に!さっきは本当にぶつかっちゃってごめんね?いやぁ〜言ってみるもんだね!僕、気持ち悪がられたかと思っちゃったよ。」
気持ち悪いなんてとんでもない。それと真逆。私....なんだか分からないけど、気持ちが高鳴ってる...
「自己紹介遅れたね。僕は三年生B組の寛城 悠雅!君は?」
「わ、私は...一年のA組で....か、神崎 真帆です...」
上手く喉元から言葉が出なく、モジモジしながら答えると、悠雅はいきなり真帆の両手を掴んで握った。
握られた時、真帆はブワッと熱が一気に内側から広がるのを感じる。目が見開き、心臓の鼓動が更に早くなっていった。
「真帆ちゃん!そっか!これからよろしくね!!それじゃあ、またオリエンテーションで会おうね!」
悠雅はそう言い残すと、手を離して外廊下へと姿を消した。



