そうさせたのは私だった。 お嬢様のあんな姿を 見てしまえばそうせざるを得なかった。 傷付いても尚、崎本様のために 何かをしようと頑張る お嬢様の姿を見たら 2人の背中を押すしかなかった。 いつも通りの時間にお嬢様を 迎えに行くと、この間までの 落ち込んだ姿が嘘みたいに 上機嫌だった。 その理由は分かってる。 お嬢様を笑顔にさせる人は 1人しかいないのだから。