でも、言えない。 今日一日、私の挨拶回りに付き合い サポートしてくれた春川は 私以上に疲れていると思うから。 そんな春川に彼の元へ 連れて行けなどと言う わがままを言えるはずがない。 遠慮がちにバックミラーを見ると 私の様子を伺っていたらしい 春川と目が合った。 春川「お店へ行かれますか?」 花恋「え?」 春川「崎本様のお店へ行かれますか?」 花恋「いいわよ、今日は疲れたもの。 彼の所へ行ってる場合じゃないわ。」