美智さんとの営業は、女2人ではまだ危ないだろうということで延期になった。
私は、領収書の整理や資料の準備に専念する為に会議室にこもって作業することにした。
営業はまだまだ勉強中。
私がみんなの力になれるのは事務のことくらいだ。
集中していると会議室のドアがノックされた。
「はい。」
返事をすると加賀さんがドアを開け、缶コーヒー片手に入ってきた。
そして私にはカフェオレを差し出す。
「根を詰めるなよ。少しは息抜きしろ。」
「ありがとうございます。」
「ま、俺も休憩がしたくて来たんだ。」
そう言って私の前の椅子に後ろ向きで座り、机に広げている資料を手に取って眺め始めた。
「どうか……されたんですか?」
「ん?なんで。」
「加賀さんが休憩なんて。
なんかイメージなくて。」
心配になるくらい仕事に没頭する人だ。
その人が休憩……もするよね。きっと。
「いえ。変なこと言いました。
忘れてください。」
「いや……南、本当によく人のこと見てるよな。
たまに嫌になるわ。」
苦笑した加賀さんが頬づえをついて手を伸ばした。
手の甲で優しく頬に触れる。
その手を離して、言葉をこぼした。
「午前中のお客様がちょっとな。」
目を閉じた加賀さんは疲れているみたいだ。
頬づえを崩してそこに頭を乗せた。
髪がサラサラと流れて顔を隠す。
近くで見る加賀さんの髪はところどころ白髪混じりで、そういえば歳はいくつなんだろう。そんな疑問が生じた。
私は、領収書の整理や資料の準備に専念する為に会議室にこもって作業することにした。
営業はまだまだ勉強中。
私がみんなの力になれるのは事務のことくらいだ。
集中していると会議室のドアがノックされた。
「はい。」
返事をすると加賀さんがドアを開け、缶コーヒー片手に入ってきた。
そして私にはカフェオレを差し出す。
「根を詰めるなよ。少しは息抜きしろ。」
「ありがとうございます。」
「ま、俺も休憩がしたくて来たんだ。」
そう言って私の前の椅子に後ろ向きで座り、机に広げている資料を手に取って眺め始めた。
「どうか……されたんですか?」
「ん?なんで。」
「加賀さんが休憩なんて。
なんかイメージなくて。」
心配になるくらい仕事に没頭する人だ。
その人が休憩……もするよね。きっと。
「いえ。変なこと言いました。
忘れてください。」
「いや……南、本当によく人のこと見てるよな。
たまに嫌になるわ。」
苦笑した加賀さんが頬づえをついて手を伸ばした。
手の甲で優しく頬に触れる。
その手を離して、言葉をこぼした。
「午前中のお客様がちょっとな。」
目を閉じた加賀さんは疲れているみたいだ。
頬づえを崩してそこに頭を乗せた。
髪がサラサラと流れて顔を隠す。
近くで見る加賀さんの髪はところどころ白髪混じりで、そういえば歳はいくつなんだろう。そんな疑問が生じた。