傷を負った少女

「分かったかな……」

ちょっと照れくさそうに言った。

「海斗……」

「俺には、夏美だけだ。だから、ずっと待ってた」

ーーギュッ

私の手を取り、見つめてきた。

「なにがあっても、待ってた。おばさん達に、夏美のことは忘れてって言われたことはあったけど……だけど、俺は夏美だけだった」

「海斗っ……」