「これからどうしよっか?」と言いながら私はスマホの時計を見ると12:30を回っていて、お昼だった。




そんな事を話していると私のスマホに電話がかかってきた。




四つ葉喫茶からだった。




「はい、もしもし」




「もしもし、美羽ちゃん?お父さんが今お店に来たのよ!引き止めておくから今すぐ来てちょうだい!」




「えぇ!?わ、わかりました!!今すぐ向かいます!」




電話を切って樋口くんに四つ葉喫茶に私のお父さんが来ていると伝えたら早く向かおうと私の手を引っ張って走って向かった。




狭い道に入る前に、私はピタッと止まった。




私のイメージしているお父さんじゃなかったらどうしようかとかいろいろ考えていた。




下を向いて考え事をしていると、樋口くんが「俺がついてるから、大丈夫だよ」と言ってくれた。




安心出来た。ゆっくりと歩き出し、狭い道を抜けて喫茶店のドアを開けた。




「おばさん、お父さんはどこに…?」




「あそこにいる本を読んでいる人がそうよ」




「ありがとうございます、ミルクティーとスコーンお願い出来ますか?」




「わかったわ」




さっきまで違うお店でミルクティーを飲んでいたけれど、何も頼まないわけにはいかないし話が長くなると思ったのでいつものように頼んだ。




「すみません、相席いいですか?」と本に集中している自分のお父さんに他人っぽく聞いてみる。




「あ、いいですよっ……」私だと気づいたのか、じっと私の顔を見つめてくる。




「どうされました?私の顔になにかついてますか…?」




「あ、いえ…なんだか離婚した元嫁のところに置いてきた自分の娘に似ていたので、つい見入ってしまいました」




私の顔、覚えていたんだ。




「間違ってない…と言ったら、あなたはどうしますか……?」恐る恐る聞いてみる。




「そうですね、今はどう生活してるのか、学校はどんなところで、友達はいっぱい出来たか、お母さんは元気かいろいろ聞くと思いますよ……ってまさか、本当に…?」




「美羽だよ、お父さん」