さっきとは違うジェットコースターに3人で乗ることになった私達。




「涼哉大丈夫?」と念のため聞いてみる。




「美羽が隣に居てくれてるから、大丈夫」




なんて、言われてしまった。




「でも無理はしないでね?」




「ありがと…」




もう一つジェットコースターをのると、さすがに涼哉の体力が尽きたのか、「もう無理……乗れない…乗りたくない…」と言い出した。




「え、大丈夫?」




「無理、だめ……酔った、気持ち悪い…吐きそう…」




「えぇ!じゃあ少し休もっか……」




本当は私ももっと乗りたかったけど、涼哉と一緒じゃなきゃ、絶対つまらない。




そう思った私は、「ごめん、梨奈ちゃん!1人で行ってきていいよ、涼哉がもう乗れないっていうから本当はもっと乗りたいけど……隣にいてあげたいから」そう伝えると。




「え、あ、うん!わかった!じゃ、1人で行ってくるね!後で電話する!」




そう言って、人混みの中に消えていった。




「涼哉大丈夫?どっか、座ろっか」




ぐったりしている涼哉を、近くのほとんど人がいない木陰があるベンチまで連れていく。




「あ、そうだ!遊園地入った時に買った私のお水飲む?」と声をかけると、




「飲む」と私のペットボトルを手に取り蓋を開けて飲み始めた。




だけど……それは、全く飲めていなくて。




こぼしまくっていた。




「も、もうっ…なにしてるの、?」と慌てて、私の持っていたタオルで拭く。




「ごめん、思うように飲めなくて……」




「しょうががないなあ……ペットボトル貸して…?」




私は、自分のペットボトルに入った水を口に含み、涼哉に口移しで水を飲ませる。




「…んっ……はぁっ…」




水を飲ませて、一度口を離した。





もう一度口に含ませて、今度はそのまま私達は長いキスをする。




「……んんっ……ん…」




苦しくなり、ぷはぁっと口を離して呼吸をする。




そろそろ、やめようかと思うと……




「もっと……、水欲しい…俺にちょうだい……?」




えっ?なっ、なになに、?




反則じゃないですか??




そんなことを考えながら黙っていると。




「もうくれないの?」




と涼哉は聞いてくる。




ほんと、私にいろんな表情見せてくれるよね。




かっこいい時もあれば、甘えてきて可愛い一面もあって、どんどん涼哉の事好きになっちゃうよ……。




私達はまた、口移しという口実で、長いキスを何回もした。




周りは、人がいない日陰の木下なので、気にする人は誰もいない。




私達だけの空間って言ってもおかしくない。




これから先も、涼哉の不意にしてくる行動に私はキュンとしっぱなしなんだろうなって、考えた。




こんなに幸せなら私は大歓迎だけどねっ!