話しながらも、ゼットコースターの列を待っていると、私たちの順番が来た。




ゼットコースターに座って、バーを下げながら「わあ〜!楽しみだね!」と私と梨奈ちゃんが言う。




一方麗香はバーを一生懸命抱き抱えてた。




涼哉はのそのそと乗り込み、ゆっくりと座って、恐る恐るバーを下げる。




「こわい?」と聞いてみた。




「こわい」と素直な返事がかえってくる。




「手握ってようか!私が隣にいるから、絶対怖くなくなるよ」と言ってみた。




そしたら、間に受けたのか私と手を繋いで、指まで絡ませてきた。




いわゆる、恋人繋ぎ。




ぎゅっと握り返すと、少し安心したのか表情が少しよくなった。




危ないから手足を出さないでくださいとか、いろいろ説明の放送が流れて出発する。




徐々に坂を上がっていく。




これでもか!?っていうぐらい上がると、ふわっと下に落ちる。




ふわっと落ちる瞬間、涼哉と繋いでる右手が、ぎゅっと強く握られたのがわかった。




乗ってる時ふと、横を見ると目を瞑っていた。




少し可愛いかもっ?なんて思ってしまった。




「やっぱ、ゼットコースター楽しいねー!」と降りてから、梨奈ちゃんが言った。




「そうだね〜!来て正解かも!」と私が言う。




早川くんは絶叫系好きでもないし、嫌いでもないし、別にどちらでも?みたいな感じだけど。




降りたはずなのに私と手を繋ぎっぱなしの涼哉と、私の幼なじみの麗香は、すごいテンションが下がっていた。




むしろ、麗香は休ませた方がいいかなってぐらいだった。




「次は何乗る!?」とテンションが上がりっぱなしの梨奈ちゃんが言う。




麗香が気分悪くしてるのに気づいてないみたいなので、




「梨奈ちゃん、ちょっと麗香休ませた方がいいんじゃない?」と言ってみる。




「え、麗香ちゃん大丈夫!?」とやっと気づいた梨奈ちゃん。




そしたら、「麗香ちゃんは僕が見とくから、みんな行っておいでよ」と早川くんに言われた。




「えっ、いいの?」と私が聞く。




「うん、いいよ!麗香ちゃんが落ち着いたらみんなに電話するね」




「わかった!」