えぇ〜!?
ほんとに!?

はぁ………
これから、"鬼"と仕事するのか…

「ほんとに部長自ら教えてくださるとは
思ってなかったので…
よろしくお願いします。」

私は頭を下げた。

くすっ
部長に笑みが浮かんだ。

「お前、今、"鬼"と仕事したくないなぁ…とか
思っただろ?」

「え!?
いえ、そんな事…」

「お前は表情が顔に出すぎる。
プラスの表情は相手に好感を持たせるから、
いくら出してもいいが、マイナスの表情は
絶対に出すな!
このエロ親父!ってもし思ってたとしても、
絶対に相手に悟られるな。
いいな!」

真剣な表情の部長が怖い…

「はい!」

にっこり笑って返事はしたものの、"鬼"の片鱗を見たようで、不安がいっぱいだった。

すると、それを見越したかのように、部長は優しく微笑んで言った。

「営業に来た事、絶対に後悔させないから、
安心してついて来い。」