「くくくっ」

それを見ていた悠貴さんが楽しそうに笑う。

「暁里がどう育ったか、手に取るように
分かるよ。」


席割りが決まり、全員が席に着いた。

「いただきます。」

父が言うと、

「いただきます。」
「いただきます。」

と残り全員が手を合わせて、食事を始める。

「佐久間さん、ご両親は何をなさってるん
ですか?」

父が聞いた。

「父は、私たちの会社で、代表取締役を務めて
おります。
母は、ずっとパート勤めをしております。」

「まあ!
社長さんなの!?」

母が驚いた声を上げる。

「え?
お姉ちゃん、玉の輿?」

旭が言った。