あちゃー

私は更に頭を抱えた。

父が居間に入ってくるのを見て、悠貴さんはすくっと立ち上がった。

「はじめまして。
お邪魔してます。
暁里さんとお付き合いしてます佐久間と
申します。
よろしくお願いします。」

悠貴さんは、丁寧に頭を下げる。

父は驚いて固まっていたが、一瞬の後に、

「暁里の父です。
どうぞ、お座りください。」

と悠貴さんに声を掛けた。

「はい。
ありがとうございます。」

悠貴さんはお礼を言って、再び、座る。

「お父さん、聞いて聞いて!
佐久間さんに、お姉ちゃんの好きなとこ、
聞いたの。
そしたら、なんて言ったと思う?」

興奮した旭が言う。

「さあ。」