それを聞いた悠貴さんは、おもしろそうに私を見る。

「そこまでおっしゃっていただけるのなら、
少しだけ…」

と悠貴さんは言って、くすくすと笑う。

絶対、私が嫌そうだから、興味を持ったんだ。

悠貴さんの意地悪…


私には3つ下の双子の妹がいる。

姉を姉とも思わない傍若無人な妹たちは、超が付くほどの面食いだ。

案の定、悠貴さんが居間に入った途端に、

「キャー!!」

という歓声と共にすり寄ってきた。

「誰?
お姉ちゃんの彼氏?」

「うそ!
お姉ちゃんなのに、こんなイケメンの彼氏
なんて、ありえないでしょ!?」

相変わらず、2人とも失礼だ。

「くくっ」

悠貴さんは、肩を震わせて笑っている。

「はじめまして。佐久間と申します。
暁里さんとお付き合いしてます。
よろしくお願いしますね。」

悠貴さんは、笑いを噛み殺して挨拶をした。