そうして、私は空き時間に書類整理や名刺のファイリング。
スケジュール用のタブレットを支給され設定と重役のスケジュールを一気に見れるようにしたり。

簡単な書類作成を行ったりして午前中を過ごした。

ランチタイム、専務は社長や副社長とランチミーティングだそうで三笠さんと送り出した。

「では、私も休憩頂きます」

そうしてしっかり昼休憩に入れた私は沙苗と社食に来れば、まぁ刺さる視線を感じる。
その視線の主たちは、皆私より年度が下の後輩ばかり。

専務はどうやら人気があるようだ…。
先が思いやられる…。

軽くため息をつくと

「これは、菜々子大変になりそうね。なんかあったらすぐ言うのよ」

「ありがとう、沙苗。遠慮なく頼ると思う」

「もちろん。それでいいわ」

私たちはそれぞれ日替わり定食を頼み受け取ると、空いてる席を見つけ腰を落ち着けた。

食べながら、初日の感想はなんて聞かれつつ仕事について話していると


「ふん、大したことないわね?この程度の女が近くにいる位なら壁にも障害にもならないわ」


どうにも偉そうな発言をしてきたのは、三期下の常務のコネで入社した常務の姪だ。
総務部庶務課所属。
庶務課の同期曰く、仕事しない単なるお荷物と有名なお嬢さんである。
しっかし、化粧も格好もケバい。
ギャルから進化できなかった感じが拭えないままと言えばいいのか。
まだ若いけど、若さはケバさでどこかに飛んでいる。
実にもったいない女子だ。
元はいいはずなのにな。