ウィンドウショッピングよろしく覗いたお店は鞄のお店で、そこに飾られたランチバックに目が行く。
今使ってるランチバックはヘタってきてるので、そろそろ新しいのを買おうと思っていた。
ウィンドウにあるそのバックはマリン柄のボーダーで可愛らしい。
取っ手はドット柄の布であり切り替えてある脇は無地の紺色で落ち着きつつもポップ感もある、可愛いデザインだった。
足を止めた私に気づいた専務は
「入るか?」
そう言って二人で店内へ入る。
革から帆布まで様々なバックの並ぶ店内。
そして、ウィンドウに飾られてたランチバックはシリーズなのか、ハンドバック、2Wayの肩掛けバックにトートバッグなど様々な大きさ形で並んでいる。
作りも良く、布の柄も気に入ってしまった私はこの一目惚れしたランチバックを買う事にした。
「それだけでいいのか?」
欲しいのはランチバックだけなので
「はい、ランチバックを買い換えようと思ってたので」
そう答えてそのままレジに行くと、私が財布を出すより早く専務がカードを出してしまう。
「ああ!ダメですよ!ちゃんと自分で買うのに!」
私が怒ると
「買って怒られるってのも新鮮だな。本当に菜々子は飽きない。飽きるどころか益々好きになるよ」
だから、イケメンのサラッと恥ずかしいはずの台詞はストレート故にドスッと真ん中に来るのだ。



