俺がこんなに好きなのは、お前だけ。



屋上って、本当に入れないのかな……。


試しにドアノブを回してみる。すると思っていた感触じゃなくて驚いた。だって引くとすんなり開くのだから。


足を一歩、外に出すと、お祭りの雰囲気に包まれた学校を見渡せた。
フェンスのギリギリまで行くと、辺りを一望する。上にいる私にはみんなが気づかない。


しばらく眺めたあと、フェンスに寄りかかるように座った。
先ほど大志くんからの着信があったスマホは、電源を落とした。
することがなくてかなり暇。


大志くん、今、なにしているかな。
私のこと、探してくれていないかな。
大志くんの好きは、私には降り注いでは、くれないのかな。


大志くんの恋嫌いを、克服させてあげたいけれど、私にはそれができないのかな。


瞼を閉じて、心地よい風の優しさを感じる。今日は太陽が燦々としていて、温かい。
そのまま身を委ねるように、深い眠りについた。



***



「──っ、おい、起きろ……っ」

「んんっ……?」



ふと耳元で聞こえた声。意識がはっきりしないまま、瞼だけを開けた。
そこにいた人物に、目がいっきに覚める。



「こんなところで寝てんな。風邪引くだろ」

「大志くん……?」



焦ったような顔をしていた彼が深いため息をついた。
陽はすっかり沈み、もうすっかり夜になっていた。私はいったいどれだけの時間寝ていたのか。


大志くんが自分が着ていたブレザーを脱ぎ、私に優しく投げる。
そして私の隣に雑に腰かけた。