どこか、空いてる所に行こうかなと、
ウロウロしていると、

あの…どなたかお探しですか?
と、微笑む人がいた。


え?あ…いえ…。

こんな人いたっけ…?
スーツが似合う大人の雰囲気の男性が
あたしを見てる。

よく見ると、名札が…あたしのと違う。
…参加者じゃないんだ!

ちょっとガッカリした自分に気づく。

あの…こちらのスタッフの方ですか?
と、聞くと


はい。
開始時の説明は、私がさせてもらいました。
お目に入らなかったですか?と笑った。

ああ!そう言えば、最初に説明してる方が
いらっしゃいましたね。
会場についたばかりで、圧倒されちゃってて。
…すみません。


いえいえ!
だいぶ緊張されてるようですけど、
こういう場所は、初めてなんですか?
私はスタッフですが…落ち着くまで、
よかったら、少しお話しませんか?

と、微笑む顔が…
あたし…すごいタイプなんですけど!!


で、でもスタッフさんなのよね…?
え…でも、話してみたい!


あの、よろしくお願いします!!

ひぇ!ちょっと声が大きすぎた…?

そのスタッフさんは、一瞬赤くなって、
こちらこそ。と、笑った。