結局……

仕事の話しやカニの飼い方。

行事のことでドライブは終わった。

帰りにもう一度声をかけたら

洗い場でカニの世話をしながら、カラオケの約束をしていた。

たぶん、元気がないと心配している四人が

楽しませて、食べさせるつもりなんだろう。

彼女には、沢山の味方がいる。

人に与える愛情ばかり気づかずに……受けとる愛情を覚えたら……

もっと笑顔でいられるのに。

遠くで見守るつもりだったけど……

関われば関わる程……深みにはまっているような気がする。

笑顔を守りたいと…思えば思う程…。



「先生も一緒にカラオケ行こう!」

四人はどれ程オレにごほうびをくれるつもりだろう。

今日1日ではもったいないくらいの出来事だ。

…………………………………………。

う~ん。違うな!!

オレへのごほうびじゃない。

たぶん、彼女のことを考えてだ。

どんな意図があるのかは分からないが………

オレと同じように……

四人も彼女の笑顔を守ることを優先する。

「今日は遠足で疲れたから…オジサンは遠慮します。
また誘って。」

オレの言葉に、今日何度目かの驚きの表情。

カラオケってそんなにびっくりすること??

大きな目をした可愛い顔に満足して……「お先に~」と別れを告げた。

いつか、一緒に行けることを想像して…。