「好きです。付き合ってください」
2月14日。
輝に差し出されたのは、去年の今日、後輩君にもらったビターチョコ。
“今はまだ”と言われたものの、私は輝のことが好きだし、輝も私のこと好きなんだろうなって思ってた。
から、数多くあるビターチョコの中でわざわざこれをチョイスしたってことは、ちょっと妬いたか?
というより。それより。
「告白してくれたのは嬉しいけどさぁ…」
私は、嬉しいような呆れたような、そんな気持ちで微笑んだ。
実は、輝は今、“生徒会副会長”なのだ。
そりゃまだ一年生だし会長だったらおかしな話なんだけど、
“俺が生徒会長で、美琴が副会長になったら”
という交渉はいずこへ…?
私の考えてる事なんてお見通しと言わんばかりに、輝が言い訳をはじめる。
「今はまだ生徒会長じゃないけど、俺も成長したからさ、生徒会長じゃないけど美琴のこと守れるもん。それに今は、生徒会長じゃないけど今年の九月の生徒会長選では俺が選ばれるからね!」
“今は” “生徒会長じゃないけど”を連呼した後、勝ち誇ったように生徒会長選の勝利を宣言する輝。
私は、輝らしいようならしくないような発言に、笑いを堪えきれずに笑った。
「ぷははっ!勿論、返事はイエスよ」
クスクス笑いながらそう言うと、輝の顔にぱぁぁっと光がさし、今世紀最大くらいの笑顔になる。
じゃあ、と何かを言いかけた輝を制止して、私が先にニマリと笑う。
「私は今、輝の彼女になりました!なので生徒会長の座は私がもらう♪」
私の言葉に対抗するように、輝もニマリと笑った。
「正々堂々、勝負な!」
お互いに睨み合いながら、幸せを噛みしめる。
あの日のように、私の手に握られたチョコが、溶けずに笑っていた。
生徒会長のビターチョコ_____end.
この後、番外編
・マドンナとチョコ
・過去回想編 say輝
をお送りします!


