「運ないよなー、あいつ。あんなモサッとした見た目してっから運気落ちるんだと思わない?」


ケラケラ笑う勝地くん。


じゃあ、この野外活動、勝地くんと関わる機会が圧倒的に多くなるのか。


梨奈は榊くんとたくさん話したいだろうから。


バスの座席は、梨奈と榊くんを隣にしてあげたいしね。


「そろそろ整列しろよー」


先生たちが呼び掛け始め、各クラス班ごとに2列になっていく。


私たち1班は一番前だ。


先頭に梨奈と榊くんが来て、その後ろに私と勝地くんが並ぶ。


「おはよ、梨奈。楽しみだね!」


「おはよー。そうだねっ!」


榊くんの隣にいられるのが嬉しいんだろうなぁ。


分かりやすすぎる梨奈を見てそう思った。