もしも、私が先生に告白して。


もしも、OKされたら。


喜べないし、先生の事を嫌いになる。


奥さん大事にしなよ、って。


不倫だよ、って。


だから…。


「忘れたい。出来る限り清水先生と関わりたくない…」


「……そっか。俺、忘れたくなる恋したことねぇからアドバイスできないけど、新しい恋とかじゃねーの」


なんだそりゃ。


自慢か。


「……お兄ちゃんウザ」


「なんだよ。せっかくアドバイスしてやってんのに」


むにっとほっぺたをつままれる。


「もぉっ!」


抵抗すれば、お兄ちゃんは笑顔を作って離してくれた。


「やっぱ心友は泣いてる姿似合わねーな」