先生のバカ…っ!!


「蓮井…」


そっと離れる先生の手。


「数学なんかどうでもいいし別に留年でもいい…っ!もう先生と会いたくない…っ。先生見てたらイライラする…っ」


勝手な八つ当たりかもしれない。


だけど、やめられなかった。


「蓮─」


「帰る…!2度と来ない…っ」


なんとも言えないモヤモヤを抱えたまま、私は先生の元から走り去った。


旧校舎の重い扉をガシャンと閉じ、出来る限りの旧校舎から離れようと走る。


何で私、泣いてるんだろうね…?


何で私、あんなこと先生に言ったんだろうね…?


バカだ…。


バカなのは私だ…。