「6月末に一泊二日の野外活動がある。それの班を今日の6時間目のロングホームルームで決めるぞ」


……昨日、清水先生は何で私の家を知ってたんだろう。


何の迷いもなく私の家に送り届けてくれた。


お兄ちゃんと仲が良いから、来たことがあったのかな。


「その前に…野外活動実行委員を男女1名ずつ決める。誰か立候補者はいるかー?」  


お兄ちゃんが問いかけたけど、誰も手を挙げない。


面倒なことはやりたくないもん。


「誰もいなかったらジャンケンな」


ジャンケンという単語に激しく反発が起こる。


「はぁ……」


〝それとも、俺にそーゆーコトしてほしかった?〟


意地悪な清水先生が頭から離れない。


〝お前見てると飽きねーな〟


……何でだろう。