謝罪のあと本を受け取り
借用の手続きをして建物を出る


大きな門の所に
高校の頃から付き合っている彼氏が寄りかかって
タバコを吸っていた


見慣れたそんな姿が好き

ときめくとは違う
いつもとかわない安心感


「喫煙者は肩身が狭いよ もっとゆっくりでもよかったんだぞ」


彼氏の右腕に自分の腕を絡めて歩き出す







少しだけ振り返り


『また来週ね…』


名残惜しく胸のなかで呟く