導かれる先は
徐々に人影がなくなり
配送室につくころは誰一人いない


「これですね?」


差し出された本を
頷きながら受け取る


「あっ、ごめんなさい」


とっさに触れた
あなたの手の感触
温度に胸が高鳴る


このトキメキ、これは恋…だよね


あなたも彼氏も誰も知らないこの恋



穏やかな彼氏との日常と相反する
ときめく私とあなたとのわずかな時間

どちらも欲してしまう私って
やっぱりよくばり