「できあがり!…です」

「うまそう!生姜焼き?」

「うん……」




誰かに手料理を披露するのは初めての体験で、
今更になって自信がなくなってきた

自分から誘っておいて…




「うまい!」

「本当?」

「うん、すげーうまい」



嬉しそうに頬張る先生を見ていたら
悩んでたことも全て吹っ飛んでしまった。


好きな人に自分の作ったご飯を食べてもらうのって
すごく嬉しくて、幸せなことなんだな…




「先生は料理するの?」

「まあ…」




途端に少し表情が暗くなる先生。


どうしたんだろう…?




「基本は俺が作ってる」

「え、先生が?奥さんは?」

「あんまり家のことする暇なくてな。だから手料理とか食べんの久しぶりだよ。ありがとう」




こんなに嬉しそうに食べてくれるのに。


奥さんはどうして作ってあげないの?
おかしいよ…



「最近は外食が多いかもな」

「じ、じゃあ…!たまにこうやってご飯食べようよ!先生!私も寂しくないし…」

「………ああ、いいよ」




私ーーーーわからないよ。

先生の奥さんはどうして先生のこともっと支えてあげないの?



私が先生のそばにいたいよ。





「先生…好き…」




本当に…本当にすき。

世界で一番大好きな人。




「陽菜…」



そっと唇を重ねた。

次第に息が荒くなり、先生の手が私の乳房を優しく撫でる。




「ぁ…っ」




先生が触れるところすべてが気持ちよくて

溶けてしまいそうになる。




「せんせ…」

「ごめ…イきそう…」




苦しそうな顔をして我慢している姿が愛しすぎて…

このまま離したくないって。




「一緒に…っ」




息を切らして横たわる。

そして優しく頭を撫でてくれた。




「先生…ありがとう」

「ありがとうって…」

「どんな理由でもそばにいられるのこの時間が幸せ」

「お前本当困らせるの得意だよな」

「え?」

「そんなこと言われると…朝までこうしてたくなる…」




うん、って返事の代わりにキスをした。



私も先生と朝まで一緒に…違う。
もっともっとたくさん一緒にいたいんだよ。