会長はお花がお好き

次の日、いつものように慣れた校舎裏を歩いて花壇へ向かいと。

やっぱりいつものように、メッセージカードがマーガレットと一緒に待ってくれていた。

昨日、あんなことがあって。

ここに来たら、会長の尊大な態度を思い出しちゃうと思ったけれど。

メッセージカードを見た途端、そんな憂鬱は吹き飛んでしまった。

じょうろを置いて、メッセージカードを拾い上げる。

『昨日は、大変だったね。がんばって、いつもみたいな、花のような笑顔を見せて』

……え?

つい、固まってしまう。

そしてついつい、辺りを見回してしまう。

いつもいつも、このメッセージカードを置いてくれる人はわからない。

けど、差出人は、私のことを知ってるの……?

昨日の出来事も……?

「ねっ、ねぇ!」

声を、がんばって振り絞っていた。

「ねぇっ! どこかに、今もいるんですかっ? あの、私っ! 私、あの……っ!」