会長はお花がお好き

息を整える。

私……ここまで来て、そして、どうするんだろう。

扉の向こうに会長がいる。

なぜかドキドキするのは、走ってきたから?

ポケットの中で、花びらのステッカーと、メッセージカードを合わせて握る。

とその時、扉が勝手に開いた。

不機嫌そうな顔をした会長が、そこに。

心臓の脈が、今、間違いなく上昇した。

「あの私っ」

「来い」

「ぁっ」

引っ張られて、私は放送室に入れられた。

あまり広くない、いろんなスイッチのある室内。

会長が私の肩をつかむ。

「お前っ、なんで今日は来なかったんだ! 俺は待っててやってたんだぞ?」

「わ、私っ、あの、――これ!」

とっさに取り出して、突きつけていた。

彼のくれた花びらじゃなくって、私の想うだれかがくれた、メッセージカードを。

会長が、まじまじとカードを見る。

私は言った。