白衣の王子様の恋愛感 【番外編12月7日up】


「・・・ノリコ。ダンスの相手が恋人だと言うなら、仕方が無いけど。・・・違うなら今日だけでも踊ってくれないか?」


声がする方を見れば、伊野君が近くに来ていた。

恋人・・・ではない。

ゆう君はいとこ。

いつも増して真剣な眼差しの伊野君に嘘なんて言えない。

なんて答えたらいいのか良い案もおもいうかばない。

つい下を向いて唇を噛む。




パーティーの音楽しか聞こえない沈黙が続いた後、ゆう君の静かな低い落ち着きのある声が耳に届いた。



「君の気持ちはわかったけど、僕たちは・・・」




言葉を切るゆう君をそっと見上げると、2人の視線が絡んだ。

ゆう君の目が何を言いたいのか読めない。

それに対して、今の私は不安の色でいっぱいの目をしているだろう。

私から視線を外し、小さく息を吐いてからゆう君の声がゆっくりと響き出す。