急に店の外が騒がしくなる。

「なんだろうね?」

2人で顔を見合わせた。
外に目をやれば、人だかりが見えた。
お店の人たちが何人か寄って行くのも見える。

「・・・救急車はよんだのかー?」

そんな声が聞こえた。
人だかりの床に投げ出された男の人の足が見えた。
その途端、ゆう君は席を立つ。


「ちょっと、見てくる。」


仕事の時の厳しい顔つきに変わる。
私の頷きも見ずに足早に遠ざかるゆう君。
店の人と2~3話し、倒れている人に声をかけるゆう君が見える。
どうやら返事が無いみたい。
大丈夫かな?
すると、すぐに救急車の音がして担架を持った救急隊員がやってきて、さらに騒がしくなった。
今度は救急隊員と話すゆう君。
お互いが頷いたりしながら、何かする様子が見えるが、私の席から見えるのには限界がある。
しばらくしてゆう君が席に戻ってきた。