「シェール、お前、随分と生意気な口を利くようになったわね。王弟妃になったからって勘違いしているんじゃない?」
「い、いえ、そんな事は……」
「あるでしょう? 平民育ちのくせに厚かましく私に意見して来るなんてどういうつもり?」
マグダレーナは完全に機嫌を損ねてしまったようだ。
面倒なことになったと溜息を吐きそうになりながらも、シェールは必死に宥めに入る。
「気を悪くされたのならすみません。でもマグダレーナ様が居ないと、侯爵様と奥方様がとても心配されると思って……つい駄目だなんて言ってしまいました」
「まあ……確かに心配はしているでしょうね。私はお前と違って本当の娘だから。でもそれでも帰らないわ。結婚の事は譲れないもの」
マグダレーナは少しだけ落ち着いたのか、勢いを無くした声で言った。
「そこまで嫌だなんて、お相手はどなたなのですか?」
「……コルダ公爵家のルドヴィーク」
マグダレーナは嫌悪感も露わにその名前を吐き出した。
余程嫌なのだと言う気持ちは充分に伝わって来た。
(まあ……気持ちは分かるけど)
コルダ公爵は、バルデス国有数の大貴族。
ルドヴィークはその末っ子だ。
マグダレーナはユジェナ侯爵家を継ぐ為婿を貰わないといけない。身分だけで考えれば申し分無い相手だ。けれど、ルドヴィークは大きな問題を抱えている男性だった。
「い、いえ、そんな事は……」
「あるでしょう? 平民育ちのくせに厚かましく私に意見して来るなんてどういうつもり?」
マグダレーナは完全に機嫌を損ねてしまったようだ。
面倒なことになったと溜息を吐きそうになりながらも、シェールは必死に宥めに入る。
「気を悪くされたのならすみません。でもマグダレーナ様が居ないと、侯爵様と奥方様がとても心配されると思って……つい駄目だなんて言ってしまいました」
「まあ……確かに心配はしているでしょうね。私はお前と違って本当の娘だから。でもそれでも帰らないわ。結婚の事は譲れないもの」
マグダレーナは少しだけ落ち着いたのか、勢いを無くした声で言った。
「そこまで嫌だなんて、お相手はどなたなのですか?」
「……コルダ公爵家のルドヴィーク」
マグダレーナは嫌悪感も露わにその名前を吐き出した。
余程嫌なのだと言う気持ちは充分に伝わって来た。
(まあ……気持ちは分かるけど)
コルダ公爵は、バルデス国有数の大貴族。
ルドヴィークはその末っ子だ。
マグダレーナはユジェナ侯爵家を継ぐ為婿を貰わないといけない。身分だけで考えれば申し分無い相手だ。けれど、ルドヴィークは大きな問題を抱えている男性だった。


